何ができるのか知っとこ

【ＪＩＭ－ＮＥＴがヨルダンでピースボートを受け入れ（9月21日）】
ヨルダンでは、多くの日本人に今シリアで起きていることを知ってもらおうとピースボートの受け入れを行いました。イマッドさんが、いつも病院やリハビリセンターに連れて行っている戦争で怪我をした子供たち6名とヨルダンのイスラミックセンターの支援を受けてる障害児5名をマフラックに呼び交流会を行うことになりました。
　現在、ヨルダンでは、難民が61万人を超えています。国際機関やＮＧＯの援助も足りず、その一方でもともと開発途上のヨルダンがこれだけの難民を抱え込んでしまったので、ヨルダンそのものの障害者や、貧困者への支援がおろそかになり始めています。海外のＮＧＯが新たにヨルダンで活動する際には、30％の受益者をヨルダン人にすることなどが最近では課されていると聞きます。
ＪＩＭ－ＮＥＴでは、ヨルダンの老舗であるＮＧＯ，イスラミック。チャリティ・センターと一緒に、シリアの戦争負傷者の子どもたちとヨルダン社会がどうかかわっていくのかを考えていくきっかけとして、ワークショップを行いました。
【アカベコワークショップ】
中東といえば、最近はテロとか戦争のニュースしか聞こえてきませんが、サッカーといえば、やたら日本が中東のチームとあたることが多いです。現在、アジア大会が開催中です。日本代表は、決勝トーナメントにコマを進めています。ヨルダン、イラクとの対戦の可能性もでてきました。そして、来年一月にはアジアカップで、ヨルダン、パレスチナ、イラクのＡ代表が同じ組でぶつかります。シリアは残念ながら、試合に出ることはできませんでした。そこで、ヨルダンに滞在するシリア難民とヨルダンの子どもたちが協力してヨルダンのユニフォームを着たアカベコ作りを行いました。日本からもピースボートの乗船客30名が参加し、アカベコ作りを手伝ったり、歌やダンスを披露したりして交流しました。アカベコづくりは、子どもたちが自由に色を塗り、日本の国旗を書いたり、シリアの反体制派の旗がかかれていたりそれぞれが楽しんでいました。そしてみな持って帰りたいというので、それぞれ持って帰ってもらうことにすると大切そうにみな箱にしまって持って帰っていました。
【子どもたちが語る戦争】
ルカイヤさん15歳は左腕をロケット弾の爆撃で失いました。姉妹３人はなくなり、母親も足をなくしました。同じ部屋にいたいとこの9歳のアンマール君は、彼は右腕と右足を失い、彼は、自分から「話したいんだ」
といって、シャツのボタンを一生懸命左手ではずして、腕の切断した傷跡を見せてくれました。「みんな一緒に地下室に逃げていたんだ。爆撃が始まったので、トイレに行きたいいて。それで、トイレから出たらものすごい音がして一瞬にして、腕も足もなくなってしまったのです。」そして今度は一生懸命左手て、ズボンをまくり上げて靴下を脱ぎ、義足を外してもぎ取られた足をみんなに見せてくれました。15歳のアハマド君は手袋をしていましたが、みんなの前ではずすと三本の指がなくなっていました。デモに参加していたら手りゅう弾が飛んできたので投げ返そうとしたが間に合わず彼の手の中で爆発してしまいました。
子どもたちは、そういった話を誰かに聞いてほしかったみたいでした。そしてヨルダンの障害者の子どもたちとも友達になれたようです。シリアの戦争で怪我した子どもたちを見ていると、障害者というのは、どうもしっくりきません。今の段階では、戦争が引き起こす結果です。しかし、時がたつにつれて、障害者として生きていかなければならない現実がおとずれ、ヨルダンに残るのなら、ヨルダン社会に向き合わなければならないでしょう。これから、どういう支援活動をしていけばいいのかヨルダンのＮＰＯと一緒に考えていく必要があります。いろいろ考えさせられるワークショップになりました。
（さとう＠マフラック）