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今日11月12日は「世界肺炎デー」。

肺炎は、子どもたちの命を奪う大きな原因のひとつ。
2000年以降、肺炎で亡くなる子どもは44％も減少しましたが、今なお年間94万人もの子どもたちが肺炎により命を落としており、これはHIV/AIDSやマラリア、けがで命を落とす子どもたちの総数よりも多いのです。

肺炎で亡くなる子どもの多くは、貧困地域に住んでいます。狭い家屋の中でたくさんの家族が生活しているうえに、家庭内で調理をする時にまきなどを使うために、汚れた空気を吸ってしまうことも大きく影響しています。また、こうした子どもたちは、予防接種を受けづらく、医療機関へのアクセスが限られていることも多いのです。

肺炎の予防には、予防接種や抗生物質による治療、トイレの設置、完全母乳育児、石けんをつかった手洗いなどがあげられ、これは、子どもたちの命を落とす原因のひとつである下痢性疾患にも有効です。

こうした予防方法があるにも関わらず、子どもたちが肺炎で命を落とす背景には、必要な時に肺炎を検査・治療する方法が十分に行き届いていないことが挙げられます。

肺炎による死を防ぐために、大きな役割を担うのがコミュニティ保健員です。住民にとってもっとも身近な存在である保健員が、肺炎の早期発見・早期治療を行えるように、訓練を行うことがカギとなります。

ユニセフは、予防接種の拡大、十分な栄養、清潔な環境を保つ、といった予防に加え、抗生物質の供給や病気の治療の改善、さらには、肺炎の早期発見に有効な、呼吸を測るタイマーの開発も呼びかけています。